PTQを抜けた黒単のサイドボードに関する話
2014年1月13日 TCG全般 コメント (8)勝ったときに書かずにいつ書くのか。
ただ今までの自分と不連続かというと案外そういうこともなく。PWCで全然勝ち越すことが出来なかった5年前の自分と今の自分のどこに差が存在するのかを自分で探していく作業の一環でもあります。
------
レシピはもう何度も挙げており、特徴的である《闇の領域のリリアナ》の有用性、強さについては何度か主張したので割愛。
■ 何故黒単を選択したのか
強く推す理由は特に無い。強いて言えば「全てのデッキに勝つプランが見えたのがこのデッキだから」ということ。「最近○○が流行っているからそれを意識して」のような発想はほとんどなく、どんなデッキでもこういう回り方をすれば勝てる、ということを意識出来ているデッキを選択すべきではないかと思う。
それは人によっては青単だったり、赤白信心だったりするかもしれない、たまたま僕はそれが黒単だったということ。
そういう意味で僕の認識として、スタンダードのデッキはどれも同等のポテンシャルがあると思っている。
「特定のデッキには絶対に勝てないけど、最近減ってるから大丈夫でしょう」、という思いがあるなら、どれにも戦うプランを持っているデッキへと乗り換えるべきかと思う。
■ 《夜帳の死霊》
基本的に弱いカードだと思っている。
同系では確かに生きたら勝つが、サイド後の除去の雨をかわせるカードではなく、支配的な強さはあまり無い。
一番強いのは2/2を連打してくる相手。黒単は構造上2/2の群れを2マナ以上のカードで対処する必要に迫られるため、そこの足取りを一旦緩やかにしてくれるカードは非常に有効。
だからここは《死の歓楽者》でも良かったと思っている。攻める時に今際の際を打たれないことの重要性は想像より大きい。地下世界の人脈を減らしたことで青白が苦手な以上そちらにすべきだった。
■ 《冒涜の悪魔》
これも弱いカードだと思うが、入れないと一定以上のサイズ差に対抗することが出来ない必要悪だった。しかも想像以上に意識されているせいか、ほぼ全てがこのカードを対処可能な辺りが弱さに拍車をかけている。迷ったらサイドアウトしとけば問題の無いカード。
■ 《肉貪り》
もしかしたら強かったかもしれない。リリアナでパンプから生贄にすることでダメージレースを誤魔化せる可能性もあった。ただそれ以上に漸増爆弾が強く、それと相性の悪いこのカードは不採用になった。
■《漸増爆弾》
触れないカードに触れる、並んでしまった軽量クリーチャーをテンポを損なわずに処理出来る。黒単に入れない理由が見当たらない。いっそ四枚目すら採用候補。複数引いたときに2起動出来ないことだけが難点で3枚にとどめている。
■ 除去の選択
当日朝、どれがいいか迷ったけど、よく分からないから1枚ずつにした(実話)
たぶん谷に当たらない価格が一番弱かったような気はする。
-------
■ 黒単のゲームプランとサイドボードプラン
○ 青白+αコントロール
in
2《強迫》
2《死者の神、エレボス》
3《地下世界の人脈》
out
3《夜帳の死霊》
3《除去》
1《アスフォデルの灰色商人》
《夜帳》は今際の際の的なので不要。
負けパターンは相手だけ圧倒的アドバンテージを稼がれての封殺のため、アドバンテージ差が大きく付かないように立ち回る必要がある。ジェイスは常に変わり谷で牽制出来る形を維持したい。相手がこちらのカードに対処する隙を付きながら少しずつライフを削り、リリアナやアスフォデルの射程圏内にしてしまうのが良い。
○ 黒単+α
in
3 《地下世界の人脈》
3 《闇の裏切り》
2 《死者の神、エレボス》
1《強迫》
out
1 《破滅の刃》
1《ファリカの療法》
3 《冒涜の悪魔》
1 《アスフォデルの灰色商人》
3 《夜帳の死霊》or《生命チラシのゾンビ》
ゲームへの影響度の低いカードは《冒涜の悪魔》。枠の関係上《生命チラシのゾンビ》と《夜帳の死霊》が争うことになるが、自分は先手ではゾンビを残し、後手では夜帳を残していた。
基本的に長いゲームになる。このマッチアップは地下世界の人脈の関係上ライフとアドバンテージが等価だ。だから《生命チラシのゾンビ》は強い。先手の場合は1t目谷セット2t目アタックという動きから3t目につなげられるため、夜帳より重要だと考えている。
アドバンテージとライフが等価のため、どちらを犠牲にし過ぎても良くないと思っている。
アスフォデルは互いにエレボスを出し合い、ライフが磨り減ったときの押し込み用。除去の的になるタイミングは出さないでハンドに抱えておく。
○ エスパーミッドレンジ
GP静岡以降マジック触っていないため、あんまり良く分かっていない。
なのでデッキレシピを見た印象。
in
1 《闇の裏切り》
2 《減縮》
2 《ファリカの療法》
2 《地下世界の人脈》
out
2 《英雄の破滅》
3 《冒涜の悪魔》
1 《破滅の刃》
1 《夜帳の死霊》
有効なカードに除去が多く、基本的におされ気味になるため軽い除去をガッツリ入れ、地下世界の人脈でコントロールに徹するのが良いと思う。オブゼダートと鞭だけは気をつけたい。黒いクリーチャーは夜の裏切りの的で基本仕事をしない。
○ 赤単t白 or赤単スライ系
in
1 《強迫》
3 《ファリカの療法》
1 《破滅の刃》
out
2~4 《生命チラシのゾンビ》
1 《究極の価格》
0~1 《夜帳の死霊》
あんまり相性は良くない。バーニングからの早い展開と軍勢の集結の両方に対処が比較的難しいため。どちらのプランにも勝機を見出せる漸増爆弾が輝くマッチアップ。
ゾンビは先手だとレコナーを抜けるが、後手だとチャンドラの的なので先手後手で枚数変更。先手なら地下世界を数枚取っても良いかもしれない。
赤単スライ系なら先手でも後手でもゾンビとリリアナを抜き、減縮を積む。
○ 青単
in
1 《破滅の刃》
2 《ファリカの療法》
3 《地下世界の人脈》
1 《強迫》
out
4 《生命チラシのゾンビ》
3 《夜帳の死霊》
家畜化の的を抜いてあとは除去とドローを詰め込む。
二股槍が辛く見えるが、漸増爆弾が1:2を取ってくれると案外何とかなる。
タッサが辛いので漸増爆弾を2で置いておき信心達成を牽制しておくのは重要。
夜帳が殺せなくても泣かない。リリアナの分だけ普通より倒しやすいはずだけど。
○ 緑系デッキ(コロッサルグルールorグルールミッドレンジ)
in
1《破滅の刃》
0~1 《強迫》
out
1~2《夜帳の死霊》
基本的に相性はかなり良い。メインのゾンビが止まらない。負けてしまうプランはPWに無双をされるときなので、強迫をつむのもありかもしれない。
--------
一応方針は書いたが、相手のサイドボードは同じレシピでも人によって異なる。
一番重要なのは負けてしまうプランがどこにあるのかを見極め、その部分に陥らないカードを確実に取るということだと思っている。
ただ今までの自分と不連続かというと案外そういうこともなく。PWCで全然勝ち越すことが出来なかった5年前の自分と今の自分のどこに差が存在するのかを自分で探していく作業の一環でもあります。
------
4 群れネズミ
4 生命散らしのゾンビ
3 夜帳の死霊
3 冒涜の悪魔
4 アスフォデルの灰色証人
4 思考囲い
1 破滅の刃
1 究極の価格
1 ファリカの療法
4 英雄の破滅
3 闇の領域のリリアナ
3 漸増爆弾
1 神無き祭殿
4 変わり谷
20 沼
//
2 減縮
2 ファリカの療法
2 死者の神、エレボス
2 強迫
3 地下世界の人脈
3 闇の裏切り
1 破滅の刃
レシピはもう何度も挙げており、特徴的である《闇の領域のリリアナ》の有用性、強さについては何度か主張したので割愛。
■ 何故黒単を選択したのか
強く推す理由は特に無い。強いて言えば「全てのデッキに勝つプランが見えたのがこのデッキだから」ということ。「最近○○が流行っているからそれを意識して」のような発想はほとんどなく、どんなデッキでもこういう回り方をすれば勝てる、ということを意識出来ているデッキを選択すべきではないかと思う。
それは人によっては青単だったり、赤白信心だったりするかもしれない、たまたま僕はそれが黒単だったということ。
そういう意味で僕の認識として、スタンダードのデッキはどれも同等のポテンシャルがあると思っている。
「特定のデッキには絶対に勝てないけど、最近減ってるから大丈夫でしょう」、という思いがあるなら、どれにも戦うプランを持っているデッキへと乗り換えるべきかと思う。
■ 《夜帳の死霊》
基本的に弱いカードだと思っている。
同系では確かに生きたら勝つが、サイド後の除去の雨をかわせるカードではなく、支配的な強さはあまり無い。
一番強いのは2/2を連打してくる相手。黒単は構造上2/2の群れを2マナ以上のカードで対処する必要に迫られるため、そこの足取りを一旦緩やかにしてくれるカードは非常に有効。
だからここは《死の歓楽者》でも良かったと思っている。攻める時に今際の際を打たれないことの重要性は想像より大きい。地下世界の人脈を減らしたことで青白が苦手な以上そちらにすべきだった。
■ 《冒涜の悪魔》
これも弱いカードだと思うが、入れないと一定以上のサイズ差に対抗することが出来ない必要悪だった。しかも想像以上に意識されているせいか、ほぼ全てがこのカードを対処可能な辺りが弱さに拍車をかけている。迷ったらサイドアウトしとけば問題の無いカード。
■ 《肉貪り》
もしかしたら強かったかもしれない。リリアナでパンプから生贄にすることでダメージレースを誤魔化せる可能性もあった。ただそれ以上に漸増爆弾が強く、それと相性の悪いこのカードは不採用になった。
■《漸増爆弾》
触れないカードに触れる、並んでしまった軽量クリーチャーをテンポを損なわずに処理出来る。黒単に入れない理由が見当たらない。いっそ四枚目すら採用候補。複数引いたときに2起動出来ないことだけが難点で3枚にとどめている。
■ 除去の選択
当日朝、どれがいいか迷ったけど、よく分からないから1枚ずつにした(実話)
たぶん谷に当たらない価格が一番弱かったような気はする。
-------
■ 黒単のゲームプランとサイドボードプラン
○ 青白+αコントロール
in
2《強迫》
2《死者の神、エレボス》
3《地下世界の人脈》
out
3《夜帳の死霊》
3《除去》
1《アスフォデルの灰色商人》
《夜帳》は今際の際の的なので不要。
負けパターンは相手だけ圧倒的アドバンテージを稼がれての封殺のため、アドバンテージ差が大きく付かないように立ち回る必要がある。ジェイスは常に変わり谷で牽制出来る形を維持したい。相手がこちらのカードに対処する隙を付きながら少しずつライフを削り、リリアナやアスフォデルの射程圏内にしてしまうのが良い。
○ 黒単+α
in
3 《地下世界の人脈》
3 《闇の裏切り》
2 《死者の神、エレボス》
1《強迫》
out
1 《破滅の刃》
1《ファリカの療法》
3 《冒涜の悪魔》
1 《アスフォデルの灰色商人》
3 《夜帳の死霊》or《生命チラシのゾンビ》
ゲームへの影響度の低いカードは《冒涜の悪魔》。枠の関係上《生命チラシのゾンビ》と《夜帳の死霊》が争うことになるが、自分は先手ではゾンビを残し、後手では夜帳を残していた。
基本的に長いゲームになる。このマッチアップは地下世界の人脈の関係上ライフとアドバンテージが等価だ。だから《生命チラシのゾンビ》は強い。先手の場合は1t目谷セット2t目アタックという動きから3t目につなげられるため、夜帳より重要だと考えている。
アドバンテージとライフが等価のため、どちらを犠牲にし過ぎても良くないと思っている。
アスフォデルは互いにエレボスを出し合い、ライフが磨り減ったときの押し込み用。除去の的になるタイミングは出さないでハンドに抱えておく。
○ エスパーミッドレンジ
GP静岡以降マジック触っていないため、あんまり良く分かっていない。
なのでデッキレシピを見た印象。
in
1 《闇の裏切り》
2 《減縮》
2 《ファリカの療法》
2 《地下世界の人脈》
out
2 《英雄の破滅》
3 《冒涜の悪魔》
1 《破滅の刃》
1 《夜帳の死霊》
有効なカードに除去が多く、基本的におされ気味になるため軽い除去をガッツリ入れ、地下世界の人脈でコントロールに徹するのが良いと思う。オブゼダートと鞭だけは気をつけたい。黒いクリーチャーは夜の裏切りの的で基本仕事をしない。
○ 赤単t白 or赤単スライ系
in
1 《強迫》
3 《ファリカの療法》
1 《破滅の刃》
out
2~4 《生命チラシのゾンビ》
1 《究極の価格》
0~1 《夜帳の死霊》
あんまり相性は良くない。バーニングからの早い展開と軍勢の集結の両方に対処が比較的難しいため。どちらのプランにも勝機を見出せる漸増爆弾が輝くマッチアップ。
ゾンビは先手だとレコナーを抜けるが、後手だとチャンドラの的なので先手後手で枚数変更。先手なら地下世界を数枚取っても良いかもしれない。
赤単スライ系なら先手でも後手でもゾンビとリリアナを抜き、減縮を積む。
○ 青単
in
1 《破滅の刃》
2 《ファリカの療法》
3 《地下世界の人脈》
1 《強迫》
out
4 《生命チラシのゾンビ》
3 《夜帳の死霊》
家畜化の的を抜いてあとは除去とドローを詰め込む。
二股槍が辛く見えるが、漸増爆弾が1:2を取ってくれると案外何とかなる。
タッサが辛いので漸増爆弾を2で置いておき信心達成を牽制しておくのは重要。
夜帳が殺せなくても泣かない。リリアナの分だけ普通より倒しやすいはずだけど。
○ 緑系デッキ(コロッサルグルールorグルールミッドレンジ)
in
1《破滅の刃》
0~1 《強迫》
out
1~2《夜帳の死霊》
基本的に相性はかなり良い。メインのゾンビが止まらない。負けてしまうプランはPWに無双をされるときなので、強迫をつむのもありかもしれない。
--------
一応方針は書いたが、相手のサイドボードは同じレシピでも人によって異なる。
一番重要なのは負けてしまうプランがどこにあるのかを見極め、その部分に陥らないカードを確実に取るということだと思っている。
コメント
とりあえずフリーなスペースはその辺。
リンクさせていただきました
参考にさせて下さい。
リリアナな有用性や運用方法を再度ご説明いただけないでしょうか?
昨年11月分までDNを拝見しましたが、実際の運用方法が掴めなかったもので。
宜しくお願い致します。
ありがとうございまーす。
>かりたつ!さん
僕は事前にSB決めるのが苦手なので、一応入れる抜くリストを書いたものの実際にはもうちょい流動的に色々試しています。だから正解は他にあってもあんまり驚かないので、本当に参考程度です。
リリアナは運用方法と言う程のものはありませんが、対ビートでは除去、対コントロールではアドバンテージ装置、盤面にゾンビがいるときは相手ライフを一気に持っていくカードのどれかです。
多分GP静岡のときの日記くらいに書いたかな・・・?あんまりあれは具体的では無かったかもしれないです。
盤面に維持していても沼が溜まるばかりで勝利が全然近づきませんが、ラスやリングを持たないデッキ相手にはそこで溜めた土地が全部群れネズミに変換されるので有用です。
コントロール相手は谷がある時に先置きしておくと、ジェイスが+をしても-をしても返しに倒せたり、隙を見せたときに大きくライフを削れるので、充分なプレッシャーになるのが嬉しいです。
谷orゾンビor夜帳or群れネズミがいないと弱いので所詮シナジーカードかもしれないです。
あと上でも少し書いてますが、夜帳で奪った血男爵を出すためにリリアナで白黒ショックをサーチ出来てお洒落かと思いましたが、気のせいでした。
リンクさせていただきます。今後ともよろしくお願いします。
何度か書いていますが、僕自身これが正しいとは全然思っていなくて、同じ相手で先手後手で少し変えたり、同じ相手でも毎回変更したりします(実際全然違うプランで勝っている人もいるみたい)
だから自分が一番戦いやすい方法を模索する助けになればいいなと思います。