GP静岡のデッキの話
2013年12月24日 TCG全般結構長々と真面目に調整していたので。
■このデッキになった経緯
まず既存のメジャーデッキをコピーして出るという選択は無かった。
それには様々な理由があるが、一つの大きな理由として自分が勝てるときのパターンというものに多少なりとも自覚的だからだろう。
僕はそんなに”上手いプレイ”が出来るプレイヤーではない。この上手いプレイというのは自分の中で上手く定義できていないが、10人中1人しか取れないような少数派でありながらも多数派より優れたプレイだと思ってくれればいい。
僕は凡庸に10人中9人が取れるプレイしか出来ない。ただMTGというのは常に選択肢が存在し続ける、選択肢が続ければ人はいつかミスが出る。その頻度さえ、少なければ最低限の勝率は維持出来るだろうと思っている。僕の目的は上手いプレイを増やすことではなく、下手なプレイを減らすことである。
勝敗が仮に上手いプレイ(+)と下手なプレイ(-)の総和で決まっているとしよう。
自分に上手いプレイを増やせない、また下手なプレイは究極までたどり着いても0だ(そして恐らくそれはたどり着けない)。
その中で勝率をあげるためには相手に下手なプレイをして貰うしかない。そんな状況で、巧者ではないものが取れる行動はデッキ選択、デッキ作りにあると考えている。
構成が知られていないことはそれだけで強みだ。
黒単を相手にしているときにリリアナをケア出来る人間はいるだろうか。
今相手の場にはゾンビのみで自分のライフは10ある。ここからフルタップにしたときに死ぬ姿を想像できるものはいるだろうか。
だから僕はただの黒単ではなく、メインにリリアナを取り、スペクターや肉貪りを廃した一味違う三日月君の黒単を手に取ることにした。
■ デッキ構築
「デーモンってカードが弱い。でもリリアナが凄い強い」
三日月君がそう言ってリリアナ4デーモン0の黒単を見せてきたときに、僕も恐らく皆と同じようなことを言った。
「リリアナが弱そうなんだけど」
でも物は試し、MOで回してみる。すると、思ったより勝率がいい。
ここで黒単に対して気づいたことを箇条書きにする。
・群れネズミは物凄く強い
・継続的にクロックを刻むゾンビが非常に強い。
・夜帳は谷を置きにくくしたり事故要因になりやすい
・面で攻められると弱い
・リリアナは勿論泥沼病としては弱い。しかしコントロールに土地を集めることに意味が無いわけではない
・リリアナがもたらした土地は後半トップデッキした群れネズミのおかげで凄く強い。
黒単はコントロールに弱いと言われていたが、そこをリリアナが補っていることに気づいた。
すると弱点は早いアグロにある。
しかし、早いアグロは青単に弱いことも事前の調整で判明していた以上、隆盛はすまい。
少なくとも2バイ以降数は減ると判断した。
そこで出来たレシピがこれである。
殴る形である以上、肉貪りは不要。代わりに面で攻めてくる相手に強烈な漸増爆弾を3枚採用した。
夜帳は黒単という事故が少ないというメリットを減らす要因なので不採用。
デーモンは弱かったが、マリガンしたときとかにリソースが減った状態で簡単に勝てるカードということで期待したが、弱かった。GPで後悔したことの一つである。
ここは数枚夜帳という単純な飛行クロックのほうが良かったかもしれない。
地下世界の人脈というカードの強さにも疑問を持っていたので何度も枚数が入れ替わったところである。
特に4マナが若干過多でテンポが悪く、継続的なアド手段もあることから不要という可能性もあり、骨読みを試したりもしていたが、最終的にアスフォデルとの相性という面から採用されることとなった。
様々な試行錯誤の末、前日、LINEでみかちゃんに相談をし、最後の75枚を完成させ、GPに望んだ。
結果は10-5
初日、黒単に土地3枚で2t止まり。土地を引いてリリアナを出し、さぁここから挽回だ、という状況に陥ってから地下世界を合わせても6tでスペルが1枚しか増えなかったり。
二日目にアスフォデルを地下世界を張りながら6t待ち、頼みの漸増爆弾も無いまま、軍勢の結集が7になるまで、デーモンが寝かされるのを見続けたことや。
英雄の破滅も漸増爆弾もアスフォデルも引けないままエルズペスにやられたことを、デッキ自体に非を求めるのは酷であろう。
少なくともこの3戦以外の負けは僕の”下手なプレイ”に依るものだった。
ただメインから積んだ、漸増爆弾、生命散らしのゾンビ、リリアナの3枚は明確に僕を勝利に導いてくれていた。それだけでも、少なくともデッキを調整することの意味自体は見失わなかったと思う。
N田はおめでとう。
GP横浜は二人でオリジナルデッキを調整して、GP京都はチームメイトで、チームQBKの一員で、GP静岡のために一番長く一緒に調整して、R7までは毎回ハイタッチしていた相手が優勝は正直複雑な気分。
いつか自分もGP優勝者になれると良いな、とも思う。
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■このデッキになった経緯
まず既存のメジャーデッキをコピーして出るという選択は無かった。
それには様々な理由があるが、一つの大きな理由として自分が勝てるときのパターンというものに多少なりとも自覚的だからだろう。
僕はそんなに”上手いプレイ”が出来るプレイヤーではない。この上手いプレイというのは自分の中で上手く定義できていないが、10人中1人しか取れないような少数派でありながらも多数派より優れたプレイだと思ってくれればいい。
僕は凡庸に10人中9人が取れるプレイしか出来ない。ただMTGというのは常に選択肢が存在し続ける、選択肢が続ければ人はいつかミスが出る。その頻度さえ、少なければ最低限の勝率は維持出来るだろうと思っている。僕の目的は上手いプレイを増やすことではなく、下手なプレイを減らすことである。
勝敗が仮に上手いプレイ(+)と下手なプレイ(-)の総和で決まっているとしよう。
自分に上手いプレイを増やせない、また下手なプレイは究極までたどり着いても0だ(そして恐らくそれはたどり着けない)。
その中で勝率をあげるためには相手に下手なプレイをして貰うしかない。そんな状況で、巧者ではないものが取れる行動はデッキ選択、デッキ作りにあると考えている。
構成が知られていないことはそれだけで強みだ。
黒単を相手にしているときにリリアナをケア出来る人間はいるだろうか。
今相手の場にはゾンビのみで自分のライフは10ある。ここからフルタップにしたときに死ぬ姿を想像できるものはいるだろうか。
だから僕はただの黒単ではなく、メインにリリアナを取り、スペクターや肉貪りを廃した一味違う三日月君の黒単を手に取ることにした。
■ デッキ構築
「デーモンってカードが弱い。でもリリアナが凄い強い」
三日月君がそう言ってリリアナ4デーモン0の黒単を見せてきたときに、僕も恐らく皆と同じようなことを言った。
「リリアナが弱そうなんだけど」
でも物は試し、MOで回してみる。すると、思ったより勝率がいい。
ここで黒単に対して気づいたことを箇条書きにする。
・群れネズミは物凄く強い
・継続的にクロックを刻むゾンビが非常に強い。
・夜帳は谷を置きにくくしたり事故要因になりやすい
・面で攻められると弱い
・リリアナは勿論泥沼病としては弱い。しかしコントロールに土地を集めることに意味が無いわけではない
・リリアナがもたらした土地は後半トップデッキした群れネズミのおかげで凄く強い。
黒単はコントロールに弱いと言われていたが、そこをリリアナが補っていることに気づいた。
すると弱点は早いアグロにある。
しかし、早いアグロは青単に弱いことも事前の調整で判明していた以上、隆盛はすまい。
少なくとも2バイ以降数は減ると判断した。
4 群れネズミ
4 生命散らしのゾンビ
4 冒涜の悪魔
4 アスフォデルの灰色商人
4 思考囲い
2 究極の価格
1 破滅の刃
4 英雄の破滅
3 漸増爆弾
3 闇の領域のリリアナ
2 地下世界の人脈
4 変わり谷
21 沼
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3 ファリカの療法
1 地下世界の人脈
2 減縮
3 闇の裏切り
2 強迫
1 エレボスの鞭
2 死者の神、エレボス
1 破滅の刃
そこで出来たレシピがこれである。
殴る形である以上、肉貪りは不要。代わりに面で攻めてくる相手に強烈な漸増爆弾を3枚採用した。
夜帳は黒単という事故が少ないというメリットを減らす要因なので不採用。
デーモンは弱かったが、マリガンしたときとかにリソースが減った状態で簡単に勝てるカードということで期待したが、弱かった。GPで後悔したことの一つである。
ここは数枚夜帳という単純な飛行クロックのほうが良かったかもしれない。
地下世界の人脈というカードの強さにも疑問を持っていたので何度も枚数が入れ替わったところである。
特に4マナが若干過多でテンポが悪く、継続的なアド手段もあることから不要という可能性もあり、骨読みを試したりもしていたが、最終的にアスフォデルとの相性という面から採用されることとなった。
様々な試行錯誤の末、前日、LINEでみかちゃんに相談をし、最後の75枚を完成させ、GPに望んだ。
結果は10-5
初日、黒単に土地3枚で2t止まり。土地を引いてリリアナを出し、さぁここから挽回だ、という状況に陥ってから地下世界を合わせても6tでスペルが1枚しか増えなかったり。
二日目にアスフォデルを地下世界を張りながら6t待ち、頼みの漸増爆弾も無いまま、軍勢の結集が7になるまで、デーモンが寝かされるのを見続けたことや。
英雄の破滅も漸増爆弾もアスフォデルも引けないままエルズペスにやられたことを、デッキ自体に非を求めるのは酷であろう。
少なくともこの3戦以外の負けは僕の”下手なプレイ”に依るものだった。
ただメインから積んだ、漸増爆弾、生命散らしのゾンビ、リリアナの3枚は明確に僕を勝利に導いてくれていた。それだけでも、少なくともデッキを調整することの意味自体は見失わなかったと思う。
N田はおめでとう。
GP横浜は二人でオリジナルデッキを調整して、GP京都はチームメイトで、チームQBKの一員で、GP静岡のために一番長く一緒に調整して、R7までは毎回ハイタッチしていた相手が優勝は正直複雑な気分。
いつか自分もGP優勝者になれると良いな、とも思う。
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